本の購入をご検討の方はこちらをご覧くださいませ。
お得なキャンペーン実施中です。
⇒
************************************************
就労継続B型事業所で働いていた時に、あと数年、もう少しコミュニケーション能力や感情コントロールの能力を育てあげることができたなら、一般企業に就職し金銭的にも精神的にも自立した人生を送ることができるのにと残念に思うことが何度もありました。また、支援学校で勉強した漢字や計算も作業だけを続けていると興味がなければ忘れてしまいます。「支援学校時代にはできていたのに、どんどんできなくなっています。」という声を保護者から聞くことも多々ありました。身につくまでの間、ゆっくり、継続して学ぶ機会を得ることができるのは貴重な時間だと思いました。第1章では、社会的ニーズの高まりがやはりあるのだということを確認することができました。
ゆたかカレッジに入学したことにより成長した事例がたくさん記載されていて非常に興味深かったです。キャンパスの特色もそれぞれあるので、検討してキャンパスを選ぶこともできる点はいいと思います。個人的に興味深かったのは、通信制高校と連携している江戸川キャンパスでした。今まで知的障害者の方が支援学校を卒業しても高卒資格をもらえないということを気に留めたこともなく、もらえないことに疑問をもったことも恥ずかしながらなかったです。今後、学力の面でもどこまで伸びるのかという点も関心をもって見守っていければと思います。是非、江戸川キャンパスでも仕事をしてみたいと思いました。
第3章は、就労移行の担当になったこともあり、一番興味深いテーマでした。と共に非常に責任の重さを感じました。一生懸命頑張ってゆたかカレッジで学んだことや身につけたことを3年生、4年生でしっかりと形にし、結果につなげなければならないのだと身の引き締まる思いです。卒業生たちが生き生きと働き、毎日を楽しんでいる様子や成長を温かく見守る保護者様の気持ちが対談の様子やコラムから伝わってきました。学生の人生の大事な選択に関わっていけるということは、責任重大ではありますが幸せなことかもしれません。そう思えるように努力していかなければならないと感じています。
この対談に出てくる支援員の方々は、支援をすることの面白さをきちんと理解されている方々だと思いました。面白さを感じることができる体験を持っているかどうかで支援員として働き続けていけるかどうかが違ってくると思います。皆さんゆたかカレッジでそのような体験を積み重ねているのだと思いました。自立訓練事業と就労移行支援事業の切り替えのテーマも参考になりました。私たちのキャンパスは就労移行は3人だけでほとんどの学生が自立訓練なので、切り替えることは非常に難しいと思います。そこを上手に切り替えていけるよう支援していくことが最初の課題なのだと感じました。本だけではなく他キャンパスの就労移行担当の支援員の方の経験談をもっと聞くことができればと思います。
外国での先進的な取り組みには驚きました。恥ずかしながら、インクルーシブやソーシャルファームの言葉も知りませんでした。中でもソーシャルファームの考えは素晴らしいと思います。作業所で働いているうちは、自立するのは難しく社会とも距離を感じてしまいます。本当の意味で平等を謳うのであればみんなが同じ場所で働き、その人の果たせる役割を担うべきではないでしょうか。オランダやイタリアのように金銭的にも平等にするのが障害者が本当に社会の中で生きていくということにつながると思いますが、日本ではまだまだその考え方は浸透しておらず公的補填も「与える」という観点で行われているように感じます。
コメント