去る3月31日(月)、平成25年度第2回定例理事会・評議員会が開催され、平成26年度の社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会基本方針が決定しました。当法人では、本年度の重点事業として、以下の事業に取り組んでいきます。



1 定員充足率の高い三つの事業所をゆとりある作業環境にするための改善



「鞍手ゆたかの里」「小牧ワークセンター」「ワークセンター宇美」については、定員充足率が98%から120%と飽和状態にあり、利用者にとっての作業環境が好ましくないため、各母体事業所の近くに新たに通所事業所を開設し利用者の分散化を図ります。



2 利用者の高齢化に対する取り組み 



ゆたかの里が開設して23年が経過しました。長い間在宅生活を過ごしてから40歳代で入所した方々は、既に60歳代から70歳代と高齢になっており、現在の通所事業所の作業活動では、参加の難しい利用者が出てきています。今後は、益々そうした方々が増えてくることが見込まれます。そこで、高齢の利用者の方々に合った、老人デイサービスのようなそれぞれが自分のペースでゆったりと活動できるグループの創設を検討していきます。



3 保護者の高齢化に対する取り組み  



利用者の高齢化とともに、保護者の高齢化も進んできており、開設当初40歳代だった保護者の方々も現在では60歳代後半から70歳代になっています。そこで、利用者の終の棲家として、グループホームの設置を進めていきます。また、保護者の方が急変したり万一のことがあった場合でも、利用者を安心して当法人に託すことができるよう、緊急時並びにその後の長期的な受け入れが可能となるようなショートスティホームを整備します。



4 日中活動事業所における授産収入の増額と利用者工賃の増額   



昨年度の当法人の通所事業所の年間授産収入は1100万円で、それにともなう利用者授産工賃は、最も多い人で48,000円です。そこで、今年度は、年間授産収入並びに利用者授産工賃を、それぞれ前年比20%増を目標とします。そのために、昨年度から施行された「障害者優先調達推進法」(障害者就労施設で就労する障害者や在宅で就業する障害者の経済面の自立を進めるため、国や地方公共団体、独立行政法人などの公機関が、物品やサービスを調達する際、障害者就労施設等から優先的・積極的に購入することを推進する法律)の有効活用、作業内容の見直し、より収益性の高い下請簡易作業の開拓、新規の自主生産活動の導入や生産品販売所の整備などの検討を進めていきます。



5 ひとりでも多くの知的しょうがい者・発達しょうがい者に質の高い「学び」を保障する取り組み  



        

ひとりでも多くの知的しょうがい者・発達しょうがい者の方々が充実した青年期の「学び」を体験することを通して、社会人となってからも生涯を力強く生きていくことができるための「人づくり」を積極的に進めていくために、現在、当法人が運営している「カレッジ」の設立理念や運営内容等の周知を広げていきます。また、既存のカレッジの学びの中身の充実を図るべく、これまでのカレッジの実践をしっかりと総括をして、前年度に比べ更に質の高い教育実践を行っていきます。そのひとつとして、今年度新たに「基礎学力」という授業科目を新設し、読み・書き・計算の学習を導入し、基礎学力の増進と脳の活性化を図ります。さらに、カレッジ福岡では、今年度より新3年生を迎えることとなるため、カレッジ卒業後の職業生活に役立つ職業スキル養成プログラムを新たに開発します。具体的には、「調理実務」「物流実務」「清掃実務」「パソコン実務」「インターンシップ」「SST(Social Skills Training)」などを導入します。



6 作業所利用者の生涯学習保障のための「カレッジ留学制度」の創設 



これまで、当法人の運営する「福祉型専攻科(カレッジ)」は原則として特別支援学校高等部卒業生を対象としてきましたが、本来「学ぶ」ことは、年齢の老若に関わりなく保障されるべき人としての権利です。そこで、今年度は、年齢30歳以上の知的・発達しょうがい者を対象として、原則二年間の「おとなクラス」を設置します。学びの内容は、カレッジ教養課程(一、二年次のカリキュラム)となります。主に、就労継続B型事業所や生活介護事業所などの福祉サービス事業所(作業所)を利用している利用者を受け入れ、二年間の「カレッジ留学」修了後は、可能な限り、再び従前に利用していた作業所に戻ります。



7 グループホーム入居者の利用料負担軽減のための取り組み       



当法人が運営するグループホーム「サンガーデン鞍手1~5号館」「らいふ」「ブルーム(多々良、和白丘、桐ヶ坂、桜原、宇美)」の水光熱費については、全事業所とも実費徴収を行っていますが、とりわけ夏場や冬場は、空調機器の利用が大きいため、少ない月の倍額程度まで上がります。そこで、利用者負担額をできる限り軽減するために、水光熱費の削減に向けてあらゆる方法を検討し節約や効率化を図ります。



8 ショートスティ利用者のためのショートスティ専用ホームの新規開設  



ショートスティ利用者の定員枠の増員とサンガーデン入居者の落ち着いた生活の確立のために、新たに男性用ショートスティホームを町内に開設します。これにより現在の男性ショートスティ受入可能人数4名(1・3号館各2人部屋)を5名に増員します。また、ショートスティの部屋は全室個室となります。これにともない、サンガーデン鞍手の定員を37名から40名に増員し、緊急性の高い入居待機者を新たに三名受け入れます。なお、1名については、しょうがい特性により集団での共同生活が困難なため、1号館に隣接した場所に新たにミニハウスを設置して受け入れます。



9 優秀な人財の育成と有能な職員の職場定着を促進するための組織風土作り



やる気がありスキルの高い優秀な人材は、当法人にとって、何ものにも変えられない貴重な「人財」です。こうした優秀な人財を育成し、職員が長期にわたって高いモチベーションを維持し、意欲をもって働けるような職場環境づくりは、当法人の社会的使命である「利用者の満足と感動の提供、自立の力の育成」の実現において、必要不可欠なことです。そこで、今年度より、「他の職員に比べ、自らの職務に著しく努力している者」及び「他の職員に比べ、著しく法人や職場に貢献している者」として評価された全職員の概ね2割の職員については、定期昇給と賞与において、他の職員に比して3割から6割を上乗せ支給します。こうして頑張っている職員を法人が適正に評価することで、「頑張れば報われる」という組織風土を作り、仕事へのモチベーションを高めるとともに、有能な職員の職場定着を促進します。





本年度におきましても、当法人事業へのご支援ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。