f5564f5d.jpg
今日は、全国専攻科(特別ニーズ教育)研究会(略称:全専研)の全国集会のお知らせです。

(左の写真は、昨年12月に神戸で開催された全専研第9回大会の様子です。)









去る3月25日、京都で全専研役員会が開催されました。私も一応役員の片隅に籍を置かしていただいているので、出席しました。その中で、今年度第10回となる全国集会が福岡で開催されることが全会一致で決定いたしました。



ここで全専研について簡単にご紹介いたします。



全専研のホームページには、会の趣旨として以下のように書かれています。



第三の学びの扉を開けよう!

~ともに学びあう喜びをすべての子ども・青年に~




1960年代から70年代の障害児の不就学をなくす運動は、1979年度養護学校教育の義務制実施を実現させました。この障害児の最初の教育権保障運動を土台に、1980年代から90年代にかけて、希望する全ての障害児に18歳までの高等部教育をめざす運動が繰り広げられました。そして、21世紀の今日、私たちはこの第二の教育権保障運動の上に、さらに20歳までの専攻科教育の保障をめざして取り組みを始めました。



第三の学びの扉の向こうには、人生の学びへの自由な道が大きく開かれます。私たちは、このような歴史的な挑戦に確信と展望をもち、すべての子ども・青年に生涯にわたるハッピーな学びの実現を目指して取組んでいきましょう。






2000年代に入って、和歌山県のしょうがい児のお母さん方の「高等部を卒業しても、わが子をもっと学ばせたい」という思いから始まった専攻科運動は、特別支援学校高等部の上に「専攻科」を設置して、健常の人が大学や短大、専門学校に行って、社会に出る前に、様々な経験をしたり悩んだりしながら成長するように、しょうがいがある人も、18歳で「就労」か「施設」かという二者択一の選択肢だけではなく、さらに2年間の「学びの場」という第三の選択肢を作ろうという運動です。



しかしながら、高等部の上に専攻科を設置するという運動は、予算等の兼ね合いもあり、なかなか容易には実現しません。現在、専攻科のある特別支援学校は9校で、うち8校が私立、1校が国立(鳥取大学附属特別支援学校)です。



そうした状況の中、2006年に施行された障害者自立支援法の制度を使って、しょうがい者の学びの場を作れないかという模索がなされる中、「自立訓練(生活訓練)事業」の制度を活用して実現したのが、「学びの作業所」「福祉型専攻科」といわれるものです。



関西で発祥したこの取り組みは全国に拡がりつつあります。

九州では、昨年3月に開設した「カレッジ福岡」、そして今年3月に開設した「カレッジながさき」があります。現在、北九州、大分、宮崎でも開設の準備が進んでいます。



さて、冒頭に申し上げた全専研福岡大会の概要についてお知らせします。



*****************************************


日程 平成25年12月14・15日(土・日)



会場 全体会 天神地区のホール(700名収容可能な場所)

    分科会 鞍手ゆたか福祉会福岡本部ビル 2階~5階

        (福岡市東区多の津1丁目9-3 KYF福岡ビル)



参加費及び懇親会費 各3000円程度



組織 大会実行委員会 委員長 猪狩恵美子先生(福岡教育大学特別支援教育講座教授)



実行委員の構成 九州全域の専攻科に関心のある人(教員・保護者・福祉職員・研究者・行政職員等どなたでも)



拡大実行委員会 6月より毎月1回定例 午前10:00~午後2:00



   10:00~11:00 講師による講義(専攻科についての学習)

   11:00~12:00 ディスカッション

   12:00~13:00 近くのレストランで昼食・懇親

   13:00~14:00 大会準備の進捗状況報告と意見交換



講師による講義(専攻科についての学習)の内容(予定)



      6月1日(土) 「専攻科運動とは何か」(あいち発達障がい研究所 田中良三氏)

      7月7日(日) 「専攻科運動の歴史」(きのかわ福祉会 小畑耕作氏)

      8月3日(土) 「青年期の発達と学び」(福岡教育大学 猪狩恵美子氏) 

      9月日程未定 「専攻科の実践①」(講師未定)

     10月日程未定 「専攻科の実践②」(講師未定)

     11月日程未定 「専攻科の実践③」(講師未定)



情報発信



 ①実行委員会の内容や大会準備の進捗状況等について、毎月ニュースレターを作成 し、九州全域の特支・行政・障害者団体・個人などに送付する。

 ②福岡大会準備に関するブログを立ち上げ、随時更新し、迅速に情報を発信する。



*****************************************


全専研運動に関心のある方は、是非、実行委員会にご参加ください。共に学び、しょうがい者の青年期の発達保障を推し進めましょう!